細かいところは忘れてしまったけど、誰か聞いてやってもらえないか
夢って三種類に分けられると思う。
現実の自分が主人公である夢(一人称視点)、誰でもなく、その世界を見下ろす形の
夢(三人称視点)、そして自分でない誰かが主人公の夢(二人称視点)
私が見たのはこの二人称視点だった。というより、途中からそう切り替わった。
私の現実のクラスメイトも何人かいて、学校の話の長い先生がみんなに
注意を促していた。どうやらみんなで修学旅行に行くようだった。
突然そこを通りすがった何人かの方に意識がうつる。
そこで視点がその中の一人に切り替わる。違和感は感じない。
その人たちも修学旅行のようで、自分はその中の一員であるらしかった。
自分の手を見ると真っ黒で、どろどろしてほとんど原型をとどめていなかった。
学ランを着ていた。
こいつが人間だったか、それとも頭がトカゲだったか、トカゲそのものだったかは忘れてしまった。
自分はそいつがずるいやつだということだけ知っていた。
ここでどうしても説明したいところがある。
私はこの時点でドロドロ男であるのだが、それとは別に、私自身の意識もあった。
なんといったらよいかわからないのだが、私はドロドロ男に憑依している形となっていた。
だからドロドロ男が考えている事も直に伝わるし、自分の考えも持てる、という状態だった。
こういう夢はみたことがなかったので、ことさら強く印象に残った。
できなかった。
トカゲ男が一番先に新幹線に入った。しかし突然新幹線が横転する。トカゲ男は
壁にたたきつけられる。コレが何回か繰り返される。その後何事も無かったかのように
全員新幹線に乗る。
その後画面が切り替わり、トカゲ男は切符をもっていない事が自分(ドロドロ)にだけ
分かる。トカゲ男は別の車両にいる、がたいがいいけど気が弱い自分の仲間の男からトカゲのような動きで
切符を抜き取る。自分(ドロドロ)はこの一部始終を見ていた。が、誰にも何も言わなかった。この後少し記憶がない。新幹線は発車し、何か事件があったようにも思える。
時間がまきもどったようになり、トカゲが男から切符を抜き取る前に戻る。
トカゲは今度は直接その男に、
「おい、俺のぶんの切符は!?」と怒鳴る。
男は慌てずに、
「うん、ちゃんとあるよ」と切符を差し出した。二枚あった。
トカゲは二枚とも受け取り、一枚を自分(ドロドロ)に差し出した。
ここで私は「自分も受け取ってなかったのかよ!」と(頭の中で)ずっこけてしまった。
ドロドロは特になにも思っていないようだった。
ドロドロとトカゲ男は別段仲がいい訳ではなかったように思う。
友達だったかもしれない?とにかく、新幹線で相席になった。
それともうひとり、どこかの雑誌の女記者が一緒に座った。美人だった
そいつはドロドロを見て心底気持ち悪そうに「なんでこんな人と相席なの?」
といった。ドロドロはとても悲しくなった。トカゲ男はそれに対して
リアクションをしたのかどうかは分からないが、「おい、あれやれよ」とドロドロに
話しかけた。ドロドロは手のひらに動く猫を作り出した。色や毛並みまで
再現していて、にゃあと鳴く小さなかわいらしい猫を作り出した。
記者は目を輝かせてその猫をなでた。でもすぐに女記者は不機嫌そうになって
「喉が鳴らないじゃない。所詮にせものね」と言った。ドロドロはとても落ち込んだ。
ちなみに、ドロドロは感情を態度に表さない。一言も喋らないし、表情が変わる感覚も
一切無かった。この夢はドロドロの一人称視点が一貫されていたので、外からドロドロの顔を見ることは
出来なかったけれど、意識がドロドロの中にあったので、ドロドロの気持ちが
手に取るように伝わってきた。
この辺の、夢だとあいまいになりがちな設定みたいなものがはっきりとしていたのも
印象に残ったひとつの要因になったと思う
地元にあるような木造の。
そこで選択肢が出た。現実に目の前に現れた。
「人間の友達のほうにいく」か「女記者についていく」か「トカゲ男と一緒に行く」か。
これは私自身が決める選択だった。私はトカゲ男を選んだ。少しだけ声をかけられた
ことをよく覚えている。どろどろは返事はしなかった。
ました。
ここが、私が一番よく覚えているシーンで、そう、ここのシーンがあったから、このオカルト板に
書き込もうと思ったのです。
ドロドロは大きな鏡の前に立ちました。鏡にドロドロの姿はうつりませんでした。
ドロドロは、どうしようもないいらだちを覚えました。
今思い出しても、あの、焼け爛れた肌を直接触るような感じは、たまりません。
ヘドロのように沈みきった憂鬱と、胸を焼くマグマのような葛藤を、私は心で直に触れてしまったのです。
ドロドロは、自分がいやでいやでたまらなかったようです。他の皆と違う自分が、心底
いやでたまらなかったのです。
手は真っ黒でドロドロで、原型をとどめていなくて、学ランを着ています。
頭は、黒い丸でした。顔も分かりません。
鏡にもっと顔を近づけると、黒の中に少しだけ顔が透けて見えました。
それは、私の現実の顔でした。
このとき、私自身の意識も、ドロドロとしての意識も、はっきりしていたのを
覚えています。ドロドロは、それはもう喜んでいました。感情を露にして、自分がようやく見つかったところげまわりました。
ただ、声は聞こえませんでした。
私は、鏡に自分の顔が現れたとき、「あれっ、私だ」と、妙にはっきりかんじました。
そうして、喜んでいるドロドロに対して、罪悪感を感じました。
私なんかの気持ち悪い顔で、あれだけ喜ばれるのは、なんとなく申し訳なく思いました。
みんなに「きげんいいね。どうしたの?」と聞かれました。
ドロドロは何も答えませんでしたが、「ニコニコ」としている感じがしました。
みんながなにかの話し合いをしているときも、ドロドロの心はそこにありませんでした。
すると、そのなかの女子が、ドロドロに向かって話しかけました。
「○○○くん、まだ、破裂した頭は直らないんだね」
○○○というのは、ドロドロの名前のようでした。忘れてしまいましたが。
ドロドロはそういわれると、突然何かを思い出したようでした。思い出した内容は、
プロテクトされているようで、はっきりとは見えなかったのですが、
新幹線?それか、バスのなかで、自分の頭が爆発しているところでした。
すると、ドロドロの気持ちが急速にさめていくのがわかりました。どんどんと
冷えていくようでした。
(少しだけ時間が空いたような感じがしました)
○○○くん○○○くん!と数人に連れられて大きな鏡の前に来ました。
この鏡はさきほどの場所のではなく、階段の広い踊り場にありました。
鏡には、さっきと同じように、ドロドロが学ランを着ている姿が映ります。
しかし、一箇所だけ違うところがありました。首から上は、存在していませんでした。
ドロドロはいらだちとあせりと恥ずかしさを覚えます。腕は女子ふたりに
抑えられていて、逃げる事ができませんでした。
腕を抑えていた女子が、ドロドロにむかってなにかささやきました。
私は聞き取る事はできませんでしたが、ドロドロは、それを聞くと、叫びました。
全てから逃避するために、叫びました。
空間のすみっこが剥がれ落ち、大きな辞書が顔を覗かせました。この世界を
押しつぶすようにページが開かれ、私の視界は辞書しか見えなくなりました。
辞書には3つのひらがながのっていました。ちのね、とかこぺけ、とか意味のない
ものでした。光がさし、まぶたがあきました。夢は終わりました。
もし読んでくださった方いたならうれしいです。
質問とかあったら答えられる範囲で答えます。
読んでいただきありがとうございました
引用元: 昨日見た夢の話を聞いてくれ