体外離脱

体外離脱とは

体外離脱(たいがいりだつ)とは、自分の意識が自分の肉体(身体)から抜け出す感覚を体験することである。

ただし実際に自分自身の肉体から魂(意識)が抜け出しているわけではなく、脳内現象(夢のようなもの)と一般的には考えられているが、原理などは現時点で不明である。

離脱後の世界は現実世界とよく似ているが、夢の延長のようなものであり現実世界とは異なるというのが一般的な考えである。離脱後は明晰夢と同じように、空を飛んだり魔法を使ったりと何でもできるが、初めから内容をコントロールすることは難しい。英語では「Out of Body Experience」と表され、「体外離脱体験(たいがいりだつたいけん)」「体脱体験(たいだつたいけん)」とも言われる。

 

明晰夢との違い

夢の途中もしくは夢の初めから体験する明晰夢とは異なり、体外離脱は「自分の身体から抜ける感覚」から始まるのが一般的である。離脱前には金縛りなどの前兆を伴う場合もある。

夢の中と離脱後の世界でできることにはこれといった大きな違いはなく、リアリティーや滞在時間についても同等と考えられている。リアリティーや滞在時間については、どちらかの方が優れているという意見も稀にあるが、実際は本人による思い込み(自己暗示)が影響していると考えられるので「どちらの方が優れている」という固定概念は持たない方が良いとされている。

 

体外離脱と幽体離脱の違いは?

体外離脱はこのページで説明したとおり「自分の意識が自分の肉体から抜け出す感覚の体験」であるが、今現在では解明されていない心霊体験(心霊現象)である「実際に魂(意識、霊魂)が肉体から抜け出すこと」を「幽体離脱」という。

幽体離脱では、離脱後に自分が実際には知りえない現実の情報を知ることができる。幽体離脱の一例としては、脳神経外科医のエベン・アレグザンダーの臨死体験が有名で、「プルーフ・オブ・ヘヴン」という臨死体験を書いた自伝的著書がある。エベン・アレグザンダーは「死後の世界が存在し、意識は脳とは独立して存在する」と主張している。